ヘッドレスギターのお話。

今回はヘッドレスギターのお話です。

ヘッドレスギターというと80年代を代表するSteinbergerやKlein、
現代だとHR/HM系ユーザーの多いStrandbergが有名かと思います。

しかし今回ご紹介するのはそのどちらでもない”Ibanez QX52″です。

新たなヘッドレスを探求するという意味を込めた”Q”(Quest)シリーズの1つとして2021年に登場し、
現在はトップ材やピックアップレイアウト毎に複数のモデルが生産されています。

このQX52はその中の2Hレイアウトモデルなのですが、
他のモデルとの違いも含め詳しく紹介していこうと思います。

まずは他モデルとも共通のボディから。

ぱっと見は同じくIbanezのFranc Gambaleモデルからお尻を切り取ったようなスタイルに見えます。

ボディ厚がかなり薄い上に絶妙なコンター加工がされており、フィット感がかなり良いです。

使用されているのはナトー材で、チェンバー加工などは施されていませんが2.27kgとかなり軽量です。

続いてネック。

Parallel Wizardと呼ばれるシェイプが採用されていて、
全長に渡り19mm厚になっています。

そして一番の特徴とも言えるのがこのスランテッド・フレットです。

全フレットが8度の傾斜をつけて打ち込まれています。

マルチスケールに基づいたStrandberg等のファンド・フレットとは異なり、
あくまで高い位置で楽器を構えた時の弾きやすさにフォーカスした設計のようです。

フレットには銅、錫、鉄、チタンから成る合金のJescar EVO Goldが使用され、
通常のフレットより金色に近い色味なのが特徴です。

ヘッド先端の弦固定部は弦を締め付けて固定するタイプのため、
ダブルボールでない通常の弦も使用可能です。

次はブリッジ。

専用デザインの「モノ・チューンブリッジ」というパーツで、
サドルを構成するパーツを極力減らす設計になっているそうです。

またダウンチューニングを使用することも想定され、サドルの前後幅も広めに設けられています。

ピックアップは専用のQ58ハムバッカーが搭載されていて、
メタルのピックアップカバーが高級感を醸し出しています。

そして5点PUセレクターとミニスイッチの組み合わせで
タップ/シリーズ/パラレル含む10通りのサウンドバリエーションが使用できます。

比較的安価かつコンパクトで色んな意味で手に取りやすいだけではなく、
音のバリエーションも幅広いとてもおすすめのギターです。

ぜひ気になった方は店頭にてお試しください。

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