湖に沈む神秘的な木材のお話。

今回も木材の加工のお話をしようと思います。

シンカー材、サルベージ材、神代木、タイムレスティンバー、アクアティンバー、ヘリテイジウッド‥どれかひとつは聞いたことがあるのではないでしょうか。
それではこれらが一体何なのか、気になりませんか?

色々な呼び名はあるものの、これらの木材ははるか昔に伐採され、長く水の底に沈んでいた木材なのだそうです。
水の中で酸素もほとんど無く、環境の変化も少なく、かつ虫や微生物の影響を受けることもない、という条件下で眠っていた木材を引き上げ、乾燥し、製材されたものがシンカー材となるのですね。
ちなみにタイムレスティンバー、アクアティンバーは、木材を取り扱う会社の名前で、
SugiのギターはAqua Timberの証明書が付いているモデルも存在します。

アクアティンバーの名前を有名にしたのは、国内ではSugi やFujigenになると思います。
フジゲンのサイトによれば、

タイムレスティンバー
樹齢200年を超える木材が、伐採されてから70~200以上、北米五大湖の湖底に沈められていたハードウッド。

アクアティンバー
500年前から1000年前の木材で、1000年から1500年頃にかけて成長し、1850年~1900年代初頭に伐採され、ジョージア湾や五大湖、その他北アメリカを通る水路の底に沈められていた木材、ということだそうです。

あまりに壮大すぎて、びっくりしてしまいますよね。
日本の歴史で言ったら、鎌倉時代から安土桃山時代くらいに育っていた木を江戸時代に伐採して、
現在製材しているみたいなスケール感です。

アクアティンバー社のホームページにも、美しい木目と独特な音で、日本のブランドのギターやドラムに使用されています、と説明されています。
ちなみに木材の中でも針葉樹 (パイン、スプルース、シダーなど)はBio Timber、
広葉樹 (バーズアイメイプル、カーリーメイプル、アッシュ、オークなど) はHeritage Timberと名前が付いているそうですよ。

より良い音やルックスを求めて、これからも色々な木材が出てくるのだとおもいます。
気になる方はぜひチェックしてみてください。

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