Fender/Gibson以外のブランドのエイジングについて

こんにちは。スタッフの鹿毛です。

今回もウェザーチェックをはじめとしたエイジングについて取り上げていこうと思います。
前々回はFender Custom Shop、前回はGibson Custom Shopの楽器についてでしたが、その他にも惹き付けられる楽器を多数取り揃えていますので、今回はFender/Gibson以外のエイジドギターについて取り上げていきます。


Suhr 2019 Classic Antique (Shell Pink)

まずはハイエンドブランドの雄、Suhrのエイジドギターです。
チェックは全面に所狭しと入れられていますが、塗装を剥がしてある箇所は見受けられません。金属パーツのサビやくすみは控えめで、ノブはトップの角を少し落として汚してありますが、シングルコイルPUカバーやピックガードは少し焼けが再現されているくらいの具合です。
倉庫にしまってあった”Closet Classic”状態のボディにモダンなパーツを搭載して大事に使っている、というような物語が浮かんでくるようで、トラディショナルな中にモダンな演奏性を、という製作の理念が強く伝わってくるようです。非常にカッコいいです。


Xotic 2019 XSC-2 Heavy Aged (Sea Form Green)

次はXoticの”Super Heavy Aged”のギターです。コンポーネントブランドでエイジド、といえばこのブランドを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
“Super Heavy”を冠す通りの具合で、全体に入った横方向のチェック、大胆に剥がされた塗装が強く目を引きます。金属パーツのサビやくすみは演奏に支障のないギリギリまで攻められており、その他のパーツも激しく変色しています。これでもかと攻め立てる様は見ていて爽快です。

次はGretschのマスタービルダー、Stephen SternによるエイジドのGeorge Harrison Duo Jetです。
このギターについては語り尽くせないほど色々なお話が出来てしまうと思うのですが、個人的に注目したのはやはりエイジングでして、
漆黒に塗装されたボディが褪せて見えるほどの強烈な擦り傷、やれて灰色に輝くB3 Bigsby、この楽器だからこそ最高にカッコよく映えるボディエッジの塗装浮き、サビ塗れの”Dynasonic”ピックアップなど、どこをとっても歴戦の貫禄を感じ取らずにはいられません。至高の仕上がりだと思います。
こちらのギターは現在在庫中ですので、是非当店で一度ご覧になってみてください。きっと目が離せなくなってしまうと思います…!


Fullertone Guitars 2019 JAY-BEE 66 Heavy Rusted (Black)

最後はFullertoneのエイジドベースです。
黒い塗装が剥がされて明るい色味の木部が現れる、というコントラストに僕は非常に弱いのですが、今までに見た中でも特にコントラストが強く、指板のローズ指板/ブロックインレイとの整合も相俟ってとても引き締まった印象を受けました。滅茶苦茶にカッコいいです。

様々なギターメーカーがエイジドの楽器を制作していますが、その傷、擦れ、剥がれ、サビなど様々な加工の1つ1つにそのメーカーにとっての「ビンテージ楽器の捉え方」が見えてくるようでとても興味深く思います。
楽器を見て、弾いて、触れるたびに多くのことを勉強させてもらっています。これからもっと様々なギターと接することができるのがとても楽しみです。

それでは。


Xotic 2018 XSC-2 Heavy Aged Allen Hinds (Lake Placid Blue)

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