Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その25

前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-ポール・リード・スミスについて-その24/

当時絶大な影響力を持っていた”Guitar Magazine”で、リック・ターナーの素晴らしいレビューが載せられたPRSギター。

レビュー内でも少しだけ触れられていましたが、販売において価格の高さが難点となっていました。

“Custom”モデル(バードインレイなどのオプション込み)は$1,550。
1985年当時は、
-Fender Stratocaster $750
-Gibson Les Paul Standard $999
であったことを考えると、PRSは非常に高価なものでした。

しかしPRSを手にした多くのプレーヤーたちは、精巧な作り、精度の高い組み込み、自社製のパーツ、フィニッシュの美しさなど、その価格にふさわしい質の高さにすぐに気付かされました。

当初、”Custom”モデルは多くのプロギタリスト達を魅了したそうですが、その後すぐにセミプロや趣味で演奏するプレーヤー達により多く購入されていくことになりました。

彼らは定職にも就いていることから、懐にも余裕があり、PRSのような高額なギターの購入も可能でした。

また高品質かつ高額であることから、若い世代のギターリストにとってはPRSは
“いつか欲しい憧れのギター”
となっていきました。

PRSギターが当時から常に掲げている目標は、安定した”Custom Shop”クラスのクオリティを持ったギターの製作。

レビューの同時期に当たる1987年にフェンダーもちょうどカスタムショップをオープン。
このことに関して、当時のFender代表であるDan Smiithはこう語っています。

“高品質のカスタムギターの需要と要求は常にあったが、現在(1987年当時)、ギター市場は急激な拡大を続けている。
テレビやビデオなどのメディアでのライブ映像やミュージシャンの露出が多いことが、市場の成長に大きな影響を与えていると思う。
また3~4年前にギターを始めた人々が、ギターを続けていく中で、グレードアップを求めてより高価で質の高いギターを購入していくという事象が自然に起こっている”

こういったハイクオリティなギターを求めるプレイヤー達が生まれた時代の流れにうまく乗ることになったPRSは、より多くの人々に受け入れられていきます。

~続く~

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