Who is George Blanda? ~レジェンドと称されるビルダー~ その2

第一回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/who-is-george-blanda/

フェンダー復活の礎となるシリーズ “American Standard”はジョージとダンの協力の元に生み出されました。

同時期に進められたプロジェクトは、Shadowsのギタリストのハンク・マーヴィン氏(Hank Marvin)のためのギター製作でした。

UKにおける初のフェンダー・ストラトを手にしたとされるマーヴィン氏の受賞パーティーが予定されており、フェンダーアーティストリレーションディレクターのジョン・ヒル(John Hill)からの提案で、受賞記念のお祝いとしてフェンダーから1本ギターを贈呈することになります。

そして本人愛用の1959年製のフェスタ・レッドのストラトキャスターのリイシューの製作は、入社したばかりであるジョージの手に託されることに。

その頃新しくなったばかりのフェンダー工場には、ギター製作のための主な部品はあったそうですが、ゴールドパーツの生産能力がなかったため、ゴールドパーツの入手が問題となったそうです。
CBS時代にゴールドパーツを注文していた”1928 Jewelry Co”という会社に依頼すると、
“何百個のパーツをご希望ですか?”
となったそうで、数個だけの注文は中々に気まずかったようですが、入手できたそうです。

このギターの生産はカスタムショップ設立以前で、マイケル・スティーブンスやジョン・ペイジが来る前となっていますが、
ダン・スミスや当時のCEOのビルは、
“カスタムショップに入るはずだったジョージにより製作されたこのギターこそがカスタムショップの記念すべき1本目である。”
と語っています。

ジョージにより製作された
“To Hank Marvin with special thanks from your friends at Fender”
とゴールドジョイントプレートに刻印されたフェスタレッドのリイシューは、エリック・クラプトン、デビッド・ギルモア、ジェフ・ベックなどそうそうたるメンバー達が参加したパーティーで手渡されることになりました。

ちなみにここでの邂逅がのちのジェフ・ベックシグネイチャーモデルなどにも繋がっていきます。
(また別の機会に紹介したいと思います。)

また当時の最重要案件であるクラプトンプロジェクトにも参加。

エリック・クラプトンモデルにアクティブ/パッシブの切り替えスイッチの搭載を提案したそうですが、クラプトン本人はずっとアクティブがいいとの理由で却下されることになったそうです。

余談ですが、ジョージが製作した切り替えスイッチが搭載されたレアなプロトタイプは、1999年のクリスティーズオークションに出品されており、なんと$55,000で売却となっています。(レースセンサー/7Up グリーンメタリック)

~ 続く ~

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