[ニコニコ雑記] ジェフ・ベックのギターのお話 ~ストラト編~

こんにちは、店長の野呂です。

1月10日に惜しくもこの世を去ってしまったJeff Beck氏。

78歳という年齢を忘れさせるほど3大ギタリストの中で一番元気そうだったので、正直このニュースを知った時は声を出して驚きました。

最後のステージは去年の11月12日のことで、ジョニー・デップと共に20曲を披露されました。
まだまだもう一度くらい来日してくれたらと思っていましたが…、どうか安らかに。

ジェフは最後の公演まで、Fender製の自身のシグネチャーモデルをメインで使い続けました。
1991年に発売され、仕様変更等はあったものの、実に30年以上もジェフの相棒を務めていたモデルです。
ものすごく信頼していたギターであることがわかります。

今回はそんなJeff Beckモデルのお話をしたいと思います。

まずは最初期です。

キャリアを網羅したアルバム「Beckology」にはツイードケースの様なデザインの箱が付属していました。

箱を開けるとブックレットが収納されているのですが、そのブックレットの表紙になっているのがこの初期ジェフ・ベックモデルです。(色はPurpleですが。)

まず、この時点で“つば出し22F”“2点支持トレモロ”と現行まで続くスペックが採用されています。

現行モデルとの1番の違いはピックアップがLace Sensor Goldな点です。

SSH配列で、トーンノブ横のミニスイッチでリアのタップが可能です。

続いてボディバック。

ヒールコンターがまだ無いのも現行モデルと違う点です。

ヘッドストックですが、ロゴが違います。

現行モデルはスパゲティロゴになっています。

ナットはWilkinson製、ペグはSparzelのロックタイプです。

さて、最後の公演まで使用されていたのはTodd Krauseが製作したシグネチャーモデルでした。

基本的にはマスタービルトの現行モデルと同じ仕様なので、誰でもジェフと同じギターが手に入れられるというのはとても夢がありますよね。
(私が手に入れたところで、ジェフのあの音が出る訳ではないのですが。笑)

本人が使用するカスタムショップ製のMBSモデルですが、USAレギュラーライン製とはいくつか異なる点があります。

主なスペックは基本的に同じで、2点支持トレモロ、つば出し22F、Hot Noiselessピックアップ、リアトーン配線などは共通しています。

一番の違いはヘッド周りです。

USAモデルはFender製のLSRローラーナットが搭載されています。

このローラーナットはAmerican Deluxe Stratocaster等にも使用されており、サイズ感が通常のナットに近いため、ぱっと見の外観がノーマル然としているのも特徴です。

ペグはSparzel製ではありませんがロックペグが採用されています。

MBSには本人と同様のWilkinsonナットとSparzel製のロックペグが採用されています。

基本的に1991年に登場したスペックから変わったのはPUとヒールコンターのみで、当初からかなり完成された仕様の楽器でした。
John Mayer、Char、布袋寅泰、高中正義などなど、錚々たる顔ぶれのギタリスト達がJeff Beckのシグネチャーモデルを使用していることからも、楽器としての素晴らしさが伺えます。
皆様も是非今一度、シグネチャーモデルをお試しください。

現在当店では、Jeff Beckと同じスペックでTodd Krauseにより製作された”2004年製 Custom Stratocaster”も販売中です! (詳細はこちら)

また、Fenderレギュラーラインの比較的新しい製造年の在庫もありますので、こちらもおすすめです!

次回はレスポール達のお話をしようと思います。

今回はこの辺で。

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