[ニコニコ雑記] Jaguarをメインで使用するRaymond McGinleyの名演

こんにちは、店長の野呂です。

以前のブログの続き、Jaguarにまつわるギタリストの話の最終編です。

Teenage Fanclub (=TFC) のギタリスト、レイモンド・マッギンリーのイチオシのライブ・曲・アルバムに関して紹介させていただきます。

Portrait of music group Teenage Fanclub at the Vic Theater, Chicago, Illinois, January 7, 1992. (Photo by Paul Natkin/Getty Images)

まずは私が繰り返し何十回も観たライブ映像、1992年の8月30日に行われたReading Festivalでの様子です。

ここではおおよそ1時間弱のステージで、全編に渡って1963年製Jaguarが使用されています。
中でも、以下の3曲は綺麗な映像が残されており、動画サイトで視聴が可能です。

・God Knows It’s True
・The Concept
・Everything Flows

いずれも時代を反映した”グランジ”感あふれるトーンでの演奏となっており、若々しくエネルギッシュなバンドの姿にはグッときます。
この1年前には「Nevermind」をリリースしたNirvanaと一緒にツアーを回っており、当時それを実際に目撃した人をとても羨ましく感じます。

このライブではレイモンドは足元に4台のエフェクターを並べており、その内BOSS製ペダルが2台。
画像が荒く遠くからのアングルしかないので断定はできないのですが、そのうちの1台はノブの頂点が黄色いことから、「OD-2 TURBO OverDrive」であることが推測されます。

キャリア初期のこの頃から既にレイモンドは自身のギタースタイルを確立しています。
1つ目の特徴的な点は、単音でリードを弾く際に音を出す弦以外を左手でミュートして大ぶりなストロークで演奏する点です。
これによりアタック感が強く押し出され、荒々しく勢いのあるサウンドになっています。

2つ目は、極端なユニゾンチョーキングの多用です。
上記の楽曲「Everything Flows」のイントロリフやギターソロで遺憾無くそのスタイルが発揮されていますが、「どこまでその一音で突き進むのか」と聴いている者を驚かせるほどの力押しのギターリフで大好きです。

3枚目のアルバム「Thirteen」に収録されている楽曲「The Cabbage」のギターソロでそのスタイルは極まっており、なんと9小節あるギターソロの全てが2弦10フレットと3弦12フレットを1音チョーキングした”A”の音のみで構成されています。
世の中に無数にある様々なギターソロの中でも、シンプルさと力強さでこの楽曲のソロに匹敵するものはあまりないのではないでしょうか。

最後に紹介したいのが、4枚目のバンドの金字塔的アルバム「Grand Prix」です。
1曲目がレイモンドが作詞・作曲・リードボーカルを担当している「About You」なのですが、イントロのコードストロークから短いサステインのギターを好むレイモンドらしいサウンドが堪能できます。

このアルバムはメンバー全員の良さが余すことなく収録された傑作アルバムなので、TFCに興味を持っていただいた方には初めにオススメしたい一枚でございます。

カート・コバーンが「世界で最高のバンド」と称賛したTFC、是非聴いてみてください!

今回はこの辺で。

Follow me!