HBD、アラン・ホールズワース! ~Allanとヘッドレスギターのお話Part.2~

こんにちは、スタッフ髙橋です。

先週アラン・ホールズワース氏のお誕生日にちなみ、
氏が生前愛用していたヘッドレスギターを振り返っておりました。

今回はその続きです。

1994年にCarvinからシグネチャーモデルが発売されてから、
国内公演ではヘッドレスギターを使う機会が減ることとなりました。

ただし飛行機を使った移動のある場合は90年代初頭にオーダーされた
DeLapのヘッドレスを使用していました。

2000年代に入るとヘッドレスの使用率が再びぐんと上がります。

DeLapに加え以前使用していたSteinberger GL2Tも再び使い出しました。

しかも複数所有していたSteinbergerのうち1本に信じられないモデファイが施されます。

「サウンドホールの空いたスプルーストップへの張り替え」

元々グラファイトの蓋になっているトップをスプルースに換え、
ピックアップもリアにDuncanのカスタムモデル1発へと変わります。

後にも先にも、他の誰もがやらなそうなモディファイですが、
数年後とあるブランドが同じアイディアの楽器を製作することとなりました。

2009年、Canton Custom Guitarsにより新たな楽器が製作されます。

ビルダーRick Canton氏によりNew Mexicoで製作されるカスタムギターで、
なんとほぼほぼヘッドレスギターしか製作していないブランドになります。

アラン氏のモデルもスタインバーガーのブリッジ等を流用したヘッドレスで、
ボディにはホーンが無く、最終26Fまで弾きやすいようにデザインされています。

そして先ほどのサウンドホールをあけたSteinbergerのお話に戻るのですが…

CantonはTim Miller氏のシグネチャーモデルとして、
サウンドホールの空いたヘッドレスギターを製作します。

それがこちら。

Klein風のシェイプですが雰囲気はそっくりですね。

さて話はAllan氏に戻ります。

2012年CarvinがヘッドレスのAllan Holdsworthモデル”HH”シリーズを製造し始めます。

2015年にKieselブランドとなりますがモデル自体は変わらず、
晩年までアラン氏は自身のシグネチャーを使用しました。

ここまでアラン氏のヘッドレスギターを振り返ってみましたが、
メイン機には一貫して晩年まで変わらないスペックがいくつかありました。

インタビュー等で語っていた理由とともにまとめると…

・ヘッドレス
・チェンバードボディ (アコースティカルな響きが欲しかった)
・リアにハムバッカーが一発 (シングルコイルだと磁力が強いため弦の振動に影響がある)

アランの様な音を出したいと思ったら、ギター選びの際にこの3点を押さえてみてくださいね。

それでは!

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