マーク・ボランが愛用 ~伝説のアルミニウムギター

こんにちわ、スタッフの斉藤です。

印象に残っているギターを紹介していくシリーズ。

今回はこちら!

VELENO Aluminum Guitar

ボディからネックまで全てアルミニウムで出来たギター。

このギターを製作したのはJohn Velenoという方で、グレッグ・オールマン、ソニー・ボノ、ジョニー・ウィンター、ピートヘイコック、アルヴィン・リー、ロニー・モントローズ、マーティン・バリー、エース・フレーリー、デイブ・ペヴェレット、マーク・ファーナー等がこのブランドのオリジナルオーナーとして知られています。

完全にハンドメイドかつほとんどプロのみに販売していたこともあり、1977年頃にギター製作を辞めるまでに生産された総本数は200本を切る程度と言われています。

その希少性の高さから価値が上がり続けており、現在では世界でかなりの高額で取引されています。

それではJohn Velenoの経歴をご紹介させていただきます。

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ルシアーのJohn Velenoは1934年に生まれ、58年にマサチューセッツ州に住み、バンドでギターを弾く。
そこでギターの講師の仕事と並行して機械工としても働きました。

63年にフロリダ州セントピーターズバーグに移転、そこで航空宇宙産業向けアルミニウムボックスの彫刻の仕事に就きました。
その時に自宅用にアルミニウムからギターの形をした郵便受けを作成したものを同僚が見て、本物のギターを作ることを提案したそうです。

1966年から67年にかけて最初のアルミギターの製造し、さまざまなプレーヤーに見せましたが、当初あまり評判が良くなかった。。。

1970年からはサウンドチェック時にバックステージに直接行ってギターを宣伝&販売することに。

最初は中々売れなかったようで、ジョー・ウォルシュホルヘ・サンタナ(サンタナの弟)のライブへ宣伝に行きますが、注目は集めるものの販売には至らず。。。

その間にもアーティストからの提案でデザイン等の変更が行われたようです。

そしてヴェレーノの最初の販売はその後。

それがなんとT-Rexのマーク・ボラン

同じ手法で、サウンドチェック中のバックステージでギターを見たマーク・ボランが一目惚れしたそう。

その日の内に彼は自分用に1本、もう1本をエリッククラプトンへのプレゼント用に購入。
(当時ヴェレーノはクラプトンを知らなかったそうです。。。)
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製作当初はかなり販売にてこずったようですが、やはり有名なミュージシャンに気に入られることで、一気に噂が広がって、急激に売り上げを伸ばすようですね。

これまで紹介したルシアーも似たような展開でした。

随分前に取り扱ったので、記憶頼りになりますが、このギターは見た目ほど重くなく、4kg程度だったと思います。(調べると多くの個体がおおよそ3.5~4.0kg程度)

サウンドは独特で生鳴りはほとんど無く、James Trussartのギターと比べても、よりクッキリとした金属的な響きだったのを覚えています。

コントロールは3Wayセレクタースイッチ、コイルタッピングのミニスイッチ、フェイズアウトのミニスイッチ、ボリュームx2、トーンノブx2でした。

かなりレアな1本だったので、今度お目にかかれるのはいつのことやら。

それでは次回もお楽しみに。

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