サムライギタリストのお話

みなさんこんにちは、スタッフ太田尾です。

先日キアヌ・リーヴス氏がベーシストを務めるバンド”Dogstar”の来日公演のサポートアクトとしてMIYAVI氏の出演が発表されました!!

MIYAVI氏も好きですし、キアヌ・リーヴス氏が主演を務めた映画マトリックスシリーズやジョン・ウィックシリーズも好きなので、個人的に嬉しい共演です。

ここ最近ではX JAPANのYOSHIKI氏、L’arc en CielのHYDE氏、そしてLUNA SEAのSUGIZO氏と共にバンド”THE LAST ROCK STARS”としても活動しておりますが、今回はそんなMIYAVI氏についてお話ししたいと思います!!

個人的に大好きで敬愛するギタリスト「布袋寅泰」氏とともに、演奏方法や独自の作曲性から「サムライギタリスト」と称されることもあり、海外でも高い人気を誇るMIYAVI氏。

そんなMIYAVI氏を知るきっかけとなったのは今までのMIYAVI氏のキャリアを通して一番商業的に成功し、ギタリストとしての地位を確立させたメジャー5枚目のアルバム”WHAT’S MY NAME?”。

アルバムタイトルにもなっている1曲目”WHAT’S MY NAME?”で聴ける、MIYAVI氏を象徴すると言っても過言ではない「スラップ奏法」で繰り出される爆発的なリフに憧れた方も多いのではないでしょうか。

初めて聞いた時は洋楽かと間違うほどに英語の発音も流暢で、英詞も口語的に自然でそこも個人的にとても好きで、またこの曲のキビキビとした早い16ビートスラップリフは今聞いても本当に格好良く、心を打ち抜かれてしまいました。

このアルバムでスラップ奏法は至る所に散りばめられていますが、スラップ以外の奏法がメインとなっている曲もあり、7曲目の”GRAVITY”の始まりはメロウなアルペジオで、Bメロではゴリっとしたミュート奏法と心を剥き出しにしたようなシャウトのコントラストがたまらなく格好良いです。

“WHAT’S MY NAME?”のCDジャケットやPVでも演奏しているシースルーブラックフィニッシュのTaylor製T5-C1は通常のアコースティックギターをメインに据えるTaylorからするとイレギュラーなモデルであり、イレギュラーな奏法を得意とするMIYAVI氏のイメージをより際立たせているように感じます。

ちなみに2013年に行われたEMI ROCKSでは布袋寅泰氏とMIYAVI氏が布袋氏の”BAD FEELING”セッションではこのTaylor T5-C1を使用しており、YouTubeでこの動画を発見した時はめちゃくちゃに興奮し、MIYAVI氏の弾くBAD FEELINGのリフはもちろん布袋氏の弾くものとは異なってはいますが、MIYAVIらしさのあるリズムとサウンドと、布袋氏へのリスペクトが感じられて、すごく人間味のあるセッションだったと勝手に感動しました。

その後LsL製のテレキャスタータイプを使用し、さらにその後にはFender Custom Shop製のシグネイチャーモデルを使用されています。

https://www.fender.com/ja-JP/electric-guitars/telecaster/miyavi-telecaster/5600400380.html

ただ、当時から現在までギターアンプ2台とベースアンプ1台の系3台のアンプ体制が一貫して導入されており、ギターアンプ1台は必ずFender製のHot Rod Devilleで、通常のギターサウンドはここから出力され、もう1台についてはクランチサウンドを出力し、オクターブ下のサウンドはベースアンプから出力され、Fuzzサウンドについてはクランチ用アンプからと、PAへ直接送られていた時期もあり、独特な奏法に対する試行錯誤が見られます。

現在ではFender Twin Reverb1台、Marshall JCM20001台、そしてtc electronicのキャビ+AMPEG SVT-3 Proヘッドをベースアンプに使用してサウンドを出力しており、さらにはスイッチャーを使用した大きなエフェクターボード&スイッチングシステムを介して全て制御されています。

また、2015年頃からメイン機として使用されているFender製のシグネイチャーモデルは大元はテレキャスタータイプでありながらも、ナッシュビルテレキャスターの様にセンターピックアップが配置され、サスティナーをフロントに搭載し、リアピックアップはSeymour Duncan製Little 59シングルサイズハムバッカーへ換装、さらにはSuper Vee Maverickというテレキャスターブリッジに近いルックスをしながらもトレモロアームプレイを可能にするブリッジ等、テレキャスターの形をしながらもテレキャスターらしからぬスペックで、様々なイレギュラーな仕様が近年のMIYAVIサウンドを担うにもってこいなギターだなと感じます。

一昨年2021年リリースされたアルバム”Imaginary”の先行シングルとしてリリースされた”New Gravity”では最新のシグネイチャーモデルを使用しているのですが、ミラーガードの光り方にグッときます。

アウトロでアームを使用しているのですが、ハーモニクスと合わさったサスティナーサウンド&ファズを組み合わせたサウンドは独特の伸びがあり、不安定なピッチ感も、正確に合わせるアームプレイもさすがです。

ただ、楽曲にビット数の低いゲーム音楽の様なシンセサウンドが取り入れられており、そこはかとなく「布袋寅泰」氏のソロデビューアルバムの”GUITARHYTHM”のサウンドと近い気がして、これも個人的に好きなポイントです。

そんなMIYAVI氏も今年でソロデビュー20周年を迎え、昨日20周年記念ライブが大阪で行われた様子が本人のInstagramで確認できるのですが、バックステージからステージへ上がる様子は緊張感があり、かつギラギラとしており、WHAT’S MY NAMEをリリースした2010年頃の長髪な風貌からは様変わりしましたが、一見にしてその人だと分かるようなオーラがあり、めちゃくちゃに格好良いです。

今回はこの辺で。

それではまた!!

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