Paul Reed Smith ~ポール・リード・スミスについて~ その27

前回はこちら。
https://www.niconico-guitars.com/html/blog/staffblog/paul-reed-smith-ポール・リード・スミスについて-その26/

大手楽器チェーン店である”Sam Ash”からの提案で制作されたピンストライプのグラフィックが入れられた”METAL”モデルは、わずか1年程度で生産完了となりました。

しかし、翌年の1987年にPRSは速弾き系ロックミュージシャンたちのニーズに応えるために”METAL”に続く新たなギターを製作します。

その新たなモデルは、ピンストライプ柄などの無い通常のPRSのルックスとなっており、
“Special”
と名付けられました。

下記のような広告の元、販売が開始されました。

“Developed for the hard rock/metal player, the Special is fast, loud, and powerful.
It has a great wide-thin neck, a clean clear rhythm sound, kick-butt lead tone, tremolo up-routing, and tone control to please the most demanding musician.”

“ハードロック/メタルプレイヤーたちのために開発されたスペシャルモデルは、速く、大きく、力強い。
ネックは幅広/薄いシェイプ、明瞭なリズムサウンド、最高のリードトーン、アームアップのためのトレモロキャビティ、トーンコントロールなど、ミュージシャンたちの要求に応えたスペックとなっています。”

1987年のプライスリストでは、
“Custom” $1,680 > “Special” $1,640 > “Standard” $1,490
上記のようになっており、中位的機種として位置付けられました。

この”Special”はPRSの歴史の中でも大きく取り上げられることの少ないモデルですが、実はのちの様々なモデルに多大な影響を与えており、

-“トーンノブ”の搭載 (それまでのモデルには全て”Sweet Switch”のみが採用)
-アームアップ可能なトレモロキャビティ
-それまでに無かったWide-Thinネック
-HFSピックアップ

上記はPRSとして正式に発足してから初となる仕様となっており、この”Special”モデルが生産完了になった後もこのスペックは多くのモデルに使われていくことになります。

~続く~

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