珍しい木材

今回取り上げるのは、ちょっと変わった木材を使ったギターについてです。
様々な木材がギターに使用されてきていますが、スタンダードは存在しています。
レスポールモデルであれば、メイプルトップ、マホガニーバック&ネック、ローズ指板。
フェンダーであれば、ボディはアッシュかアルダー、メイプルネック、メイプルorローズ指板、といった具合です。
それでも中にはちょっと変わった木材を使用したモデルが存在するので、紹介していこうと思います。

まずは変わっているわけではありませんが、テレキャスターのプロトタイプとしてジョージ・フラートンが製作したとされる通称 “スネークヘッド”モデルから。

このモデルのボディにはパイン材が使われています。
パイン材は種類が多いのですが、松の一種で、アコースティックギターのトップ材に使われるスプルースなども同じ種類になります。

次はフェンダーマスタービルトシリーズのストラトキャスター。

見た目はごく普通なストラトキャスターですが、ボディ材にはササフラスという木材が採用されています。
ササフラスとはアメリカ東部に生息するササフラス属クスノキ科の広葉樹で、別名
ゴールデンエルムとも言われます。
木目の雰囲気はアッシュに似ていますが、木地の色はマホガニーの様にやや赤味がかっています。
ブロードキャスターの開発時、ボディの木材に、と候補にも挙がっていたササフラス。
最終的にはアッシュ材が採用されましたが、ササフラス材のギターはある意味幻のスペックですね。

フェンダーは他にもエンプレス材のテレキャスターやマホガニー材のストラトキャスター等、いつも使わない木材も積極的に取り入れてみたモデルが存在します。

ギブソンは通常では使用しない材をリミテッドモデルとして生産しています。

スワンプアッシュボディのレスポール。
コリーナ材のSG。
メイプル指板のレスポールカスタム等、いろいろありますね。

最後にJames Tylerを。
タイラーのボディはマムヨ材が使われているモデルが多く存在します。
でも、マムヨで検索してもタイラーの情報しか出てこないですよね。1996年のタイラーギター の雑誌レビューによると、マムヨ材はライトウェイトサウスイーストアジアンハードウッドと、書いてあります。
マムヨとはタイラーが名付けたようで、最近ではマレージア半島などに生息するジェルトンという木材なのではないか、と言われています。
ジェルトンという名前でもあまりギターの情報は出てきませんので、珍しい材料と言えると思います。

より良い音や演奏性を求めて、様々な試行錯誤が繰り返されているのがエレキギターなんだと思います。
これからも変化していくんでしょうね。楽しみです。

それでは。

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